2020年4月の民法改正に伴い、不動産を売却する時に売主は契約不適合責任について把握することが重要になりました。契約不適合責任とは、従来の瑕疵担保責任に変わって制定された、売主の買主に対して負う契約上の責任のことです。
【契約不適合責任をわかりやすく解説!】では、
①契約不適合責任の具体的な内容について
②不動産の売主が契約不適合責任を追及されるとどうなるか
③不動産の売主が注意したいポイント
の3つに内容を分け、不動産の買主から契約不適合責任を追及されると何が起こるのか、追及リスクを軽減するためにはどうすれば良いのか解説します。
++
契約不適合責任をわかりやすく解説!
②不動産の売主が契約不適合責任を追及されるとどうなるか
不動産の売主が買主から契約不適合責任を追及されると、売主は何を求められるのか、具体的に解説します。
追完請求(ついかんせいきゅう)
追完請求とは、売買される不動産が契約の内容と合致しない時に、民法第562条に基づいて買主が以下の内容を売主へ求めることです。
●不動産の修補
●代替物の引渡し
●数量が不足しているものの引渡し
例えば、マンションの売買において浴室乾燥機が故障していたものの、不具合が契約書に記載されていなかった場合は、買主は浴室乾燥機の修理もしくは交換を売主へ請求できます。設備だけではなく、窓など建物関連の不具合においても同様です。
催告解除(さいこくかいじょ)
買主が売主へ追完請求したにも関わらず売主が応じない場合は、買主は対応期限を定めて契約解除を予告できます。契約を解除すると、契約を最初からなかったものとして取り扱い可能です。催告解除は民法第541条に「催告による解除」として規定されています。
無催告解除(むさいこくかいじょ)
買主が追完請求した結果、売主が履行拒否の意思表示をした場合は、民法第542条に従って買主は契約を無催告解除できます。無催告解除の場合は、催告解除と違って対応期限を定めることなく直ちに契約解除が可能です。
代金減額請求(だいきんげんがくせいきゅう)
買主が売主に期限を定めて追完請求したものの、売主が期限内に追完しない場合は、買主は契約不適合の度合いに応じて代金の減額を請求できます。代金減額請求は民法第563条に基づいています。
なお、売主がそもそも追完できない場合や、売主が追完拒否した場合についても代金減額請求は可能です。買主が売主へ追完請求したものの、売主が対応を拒否した場合は、買主は無罪告示解除と代金減額請求のどちらかを選択できます。
損害賠償請求(そんがいばいしょうせいきゅう)
契約不適合の度合いが代金減額請求だけでは補いきれないと判断される場合は、買主から売主に対する損害賠償請求も可能です。場合によって買主が損害賠償請求できる点は、瑕疵担保責任と同様です。